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大竹駅伝参戦記 2013年


早朝、
3人の大先輩を夫々のご自宅までお迎えに上がる。

諸先輩方の落ち着いた語りには年齢に相当する重みがある。

その日の車の積載量に比例するかのようだ。

運転しながらも、言葉に散りばめられた宝石を丹念に探っていた。

さて、会場は高校生の多さゆえ熱気に包まれる。

目の輝きは眩しいばかり、会話も生気みなぎり勢いを感じる。

思わぬところで、人の世の味わい方を学ぶ。

私は今、実に面白い年代に在る。

やがて、チーム一同は集結。

今回は出場選手5人に対し、サポートが8人。

一見、異様にも豪華な陣容に見える。

しかし、サポートの充実こそ頼りになるが、同時に選手層を厚くしていく必要を感じる。

さて、今回私は4区の5.5Kmを任された。

前走の佐北駅伝のように、時間制限のある関門はない。

モチベーションはともかくとして、気分的にいえば楽だ。

後にメンバー編成をして頂いた監督に配置の理由を尋ねると、「気分転換よ!」といわれ思わず納得する。(これも理由か?)

この日のサポートについて頂くF氏とバスに乗り込み、4区中継所に到着。

そこはすでに陸連関係者約20名が、中継所の設営準備を始めていた。

(厳しい寒さの中、ご苦労様です。)

一般部門と高校生を合わせると約80名が、ここでたすきを繋ぐ。

選手はそれぞれに着替え終わると、約1時間後に迫る本番に向けた準備に掛かる。

私もF氏とアップを開始。

里山を縫うように流れる川の土手を走る。

田園地帯は濃淡こそあれ、からし色のモノトーン。

冷たい空気を山の霊気ごと吸い込む。

二人は次第に風景に溶け込んでゆく。

集合時間だ。

一同が広場に集まり、選手確認のコールが始まる。

いよいよ開戦と、周囲はにわかに慌しくなる。

私も跪き、既に幾度となく縛ったはずの靴紐を締め直す。

やがて広報車がやってくる。

先頭ランナーの到来を拡声器が告げる。

それから間もなく、駅伝名門校が2台の白バイに先導され、やってくる。

待ち構えた選手は、たすけを受けるとそのまま地煙を上げ駆け抜けていく。

全力を尽くしここまで走ってきた選手にはサポーターが寄り添い、肩から抱きかかえるようにタオルを巻く。

選手は体を九の字に折り曲げ、息が整うまで必死に堪える・・・

つい2週間前、テレビを食入るように見つめた、あの人気番組を彷彿させるシーンだ。

その荒々しい息遣いは、たくましい生命力を感じさせる。

手前の中継所を選手が通過するごとに、チームのゼッケンナンバーがホワイトボードに書き込まれる。


かなり後方ではあったが、仲間は確実にこちらに向かっている。

目の前で次から次に、たすきが渡る。

高校生、大学生が凡そ繋ぎ終わると、次は社会人チームの出番となる。

そろそろやってくるはずだ。

しかし・・・

「それにしても遅い。」

少し気をもみ始めていた。

時計に目をやる。

関門まであと3分。


そのタイミングで、別の色のたすきを手にした大会係員がこちらに向かい歩み寄る。

「まずい、もう時間が残されてない・・・」

悪夢が心をよぎる。

その直後であった。

「よし、見えたぞ!」

サポートのF氏が、ようやく仲間を発見してくれた。



 

「よかった!本当に有難う。信じていたよ。いや、ごめん。ほんの一瞬だけ君を疑ってしまった・・・悪かった、俺を殴れ!」

名著「走れメロス」のあのシーンを思い浮かべたのは、レース終了後であったことを念のため書き添える。


 

走る・・・

得意分野でもあるウルトラやフルマラソンのペースと比較すれば短距離走である。

ほぼ全速力に近い走りだ。

「おや?」

仲間からもらい受けた、たすきがほどけていた。

「紐のままでは、たすきといえない!」


 

そこで曲技を見せる。

全力で走りつつ、紐にこぶを作る。

見事、たすきのを復元に成功。

ここで心地よさを得て、勢いづく。

「さて、そろそろ行くとするか!」



だが、遠くに2人のランナーが見えるだけ。

一人は100メートル先、また、もう一人はその倍以上も離れる。

追走していく。

すると、前との距離が中々開いていかないことに気付く。



「もしかして、先にいけるかも・・」

2キロを過ぎたところで一人追い抜く。

すると別のランナーが見えた。

左程スピードを上げた感覚はないが、次第に至近距離まで迫る。

ランナーの息遣いが聞こえ始めると、一気に追いついた。

見ると私より少し先輩のようである。

失礼とは承知しつつ、諸事情により先を急がしてもらう。


中継所まで残り約1キロ。

また一人のランナーを発見、同じく100メートル先に見えた。

しかし、何時も100メートル先とは可笑しい。

恐らく、私の近視が影響していることであろう。


 

「残りあと1キロ。前のランナーと少しでも詰めるぞ!」

 

私の後はチームのエースが待機している。

エースのモチベーションのため、ここは少しでも間隔を詰めておきたい。

そう言い聞かせ、心を奮い起こす。

そして、願いのとおりあと50メートルまで詰め寄ったところで相手がスパート。

 

たすきを肩からはずし、そのまま手に持ち替えると必死の形相で追走する。
「あれ、まだこんな闘争心が残っていたか??


「すべてはチームのため。」

よくある優等生的発言だが、実は自分の成績をよくするため言い換えた言葉でもある。

すべからく、他人に喜んでもらうに越したことはない。

また、これこそ揺らがぬモチベーションとなる。



 

「頑張れ!」

エースの声がやがて大きく聴こえ始める。いつもは子猫のように大人しいエースが、あれほどまで大きな声を出すことに驚く!

「後は頼む!」

無事、たすきを繋ぐ。一仕事終えた気分に浸る。

エースはしっかり3人抜きを達成!

同時に故障から復活ののろしを上げることとなる。


さて、本当に愉しくレースが出来た。

一同に心より感謝申し上げたい。












 

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